白川郷の寒晒し

                        白川郷 寒晒し保存会の人たちによる草木染め乾し

 

 

 

 白川郷の寒晒し

 

 

世界遺産の白川郷では 一月の半ばを過ぎると 草木染の寒晒しが始まる

雪の上に染物を晒す作業は 雪で反物を洗うと言うより 干す作業に違いない

越後の小千谷では 小千谷縮と言う稀少価値が高い織物があるが 小千谷でも雪の上では

洗うのではなく 足で踏み洗ってから 天候のいい日に 雪の上に端から端まで広げて干す作業だ

白川郷では 草木染の色が雪に晒すと より一層鮮やかになると言う

和の色は微妙であり 寒(雪)晒しは色彩を固定化し 一定で色落ちがせず長持ちし 何とも言えない風情溢れる反物になる

 

赤系では 鴇色・洗朱・薄紅梅・薄紅・茜色・薄蘇芳・灰櫻・唐紅・緋色・紅色・深緋(こきひ)・減赤(けしあか)・蘇芳色(すおう)など

茶(橙色)系では 柑子色(こうじ=橘)・朽葉色・香色・栗梅・黄丹(おうに)・檜皮色(ひわだ)・蒲色(かば)

黄系では 黄蘗色(きはだ)・支子色(くちなし)・鬱金色(うこん)・苅安(かりやす)・山吹色・鶸茶(ひわちゃ)・蒸栗色(むしくり)

緑系では 草色・常盤色・萌黄色(もえぎ)・柳葉色・緑青(ろくしょう)・木賊色(とくさ)・若竹色

青系では 浅葱色(あさぎ)・縹色(はなだ)・瑠璃色・浅葱鼠(あさぎねず)・浅縹(あさはなだ)・納戸色(なんど)・濃藍(こいあい)

紫系では 藤色・桔梗色・古代紫・紅藤・減紫(けしむらさき)・江戸紫・濃紫

灰色系では 灰汁色(あく)・鈍色(にびいろ)・鳩羽鼠(はとばねず)・利休鼠(りきゅうねず)・深川鼠(ふかがわねず)・銀鼠(ぎんねず)・消炭色(けしずみ)

と 草木染めの世界には それぞれ独特の名がついた和の色彩の世界があって 文章ではとてもとても表現出来ない

一旦色染めをし 足洗いなどを経て 寒(雪)晒しにすると より一層鮮やかに それらの色に染め上がる 色落ちもしなくなる

 

何でもそうかも知れない 櫻の花だって あの暑い真夏に花芽をつける そうして極寒の季節をじっと我慢して春を待つ

色彩の世界も 厳しい寒さの中で鍛え上げ 雪の上で風花に晒され そうすることによって始めて発色がよくなる

今は大寒の季節 暖冬とは言え 寒さには違いないだろう 豪雪地帯では雪は少ないらしいがないわけではない

寒詣り 寒ごり 寒稽古 それらすべてが寒さには負けるものかと 身も心も鍛え上げるいい時期なのであろう

日本には そんな精神文化の要素を持った『寒』の民族行事や宗教行事が多く 殆どこの時期に集中している

 

                                                   雪の白川郷

                                                                                                                                            (2005/1/18)

 

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