師走のお祭り

                                                            諸手船神事の水掛け

 

 

 

師走のお祭り

 

 

十二月にも 盛りだくさん御祭りがあるが 最初の一日にその先陣を切るのは 

島根県美保関町にある美保神社で行われる『諸手船神事(もろたぶねしんじ)』であろう

美保神社のご祭神は三穂津媛命(ミホツヒメノミコト)で 大国主神の御后であり 高天原から 稲穂を持ち帰り耕作をした農業の神で

事代主神(コトシロヌシノカミ)は その媛と大国主神の間で出来た第一御子神で 「ゑびす様」として 広く崇敬を集めておいでで 

全国には この『ゑびす様』をお祀りする神社が 3385社もあって 水産・海運の皆さんから敬われ ここが総本社となっている

『古事記』の世界にもある事代主命の国譲りの神話にちなみ 九人ずつ二手に分かれ ニ槽の船で湾内に漕ぎ出し 相手を清める意味で

この寒空の中で 客人神社に詣でた後 宮灘に戻る途中 櫂(かい)や手で海水を豪快に相手に掛け合うものである

安産 五穀豊穣 大漁満足 海上安全 商売繁盛を祈願して 来るべき年に備えると言うものである

尚美保神社は 出雲の神の中で重要な神さまで 社殿は美保造りと言って 大変美しい社殿を誇っている

 

        秩父の夜祭の屋台 京都・祇園会と飛騨・高山の高山祭りと 日本三大曳山祭りになっている

 

続いて二日から 埼玉県秩父市の豪快な『秩父夜祭り』始まろう 六日まであるが クライマックスは三日の宵だろうか

こうした中で 奥三河の各地で連夜各部落で 花祭りに似た湯立ての神楽である『遠山の霜月神楽』が行われている

京都右京区鳴滝の了徳寺では 湯気と大根の白さが映える『鳴滝の大根焚き』が 十二月九日・十日にあり

月中ごろには 赤穂市で 忠臣蔵の義士を偲ぶ『赤穂義士祭』が十二月十四日にあり 

羽咋市(はぐいし)では 深夜鵜が闇を駆ける奇祭『気多(けた)の鵜祭り』十二月十六日にある

東京に住む者として どうしても浅草浅草寺境内で行われる十七日からの『羽子板市』を見逃すことは出来ない

そうして最も大きな師走の祭りである奈良市『春日若宮の御祭り』が始まり 古代から中世に掛けての思いが一気に高まる

 

                              白朮(おけら)祭りの火縄 この片方に火をつけ 廻しながら自宅に持ち帰る

 

そしてあちこちで『しまい弘法』とか 『しまい天神』とかがあって 師走の人々の心に 来年こそはと決意を新たにさせるご神事や行事が続く

 

愈々大晦日の日には 全国に社寺のお祭りは非常に多く 日本人は如何にリセットするのが上手な民族かがよぉく分かるのである

例えば秋田男鹿半島の『なまはげ』の歳神さまの神事もそうだろう 山形・羽黒山では『松例祭』と言う古風な修験者の祭りがあったり

更に京都・八坂神社では 参詣人の火縄が行き交う『白朮(おけら)祭り』があって 一家の大黒柱がその火で雑煮を炊く

思い思いに今年中の穢(ケ)を祓い やがて響き渡る除夜の鐘まで 新年を迎える心積もりをするのである

 

白朮詣では 火縄の一方にご神火をつけ 自宅までそれを廻しながら 火が消えないようにして持って帰る

当主はこの火で一年の最初のお雑煮を作る 大晦日から元旦に掛けての行事だから 元旦の行事であげてもよい

                                                                                                                                               (2004/12/1)

 

  

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