杉玉 燗酒 人恋し

 

杉玉 燗酒 人恋し

 

そろそろお燗の酒もいい時期である

毎年旧暦の9月9日から 燗酒にしたと言う古い記述が多い

晩秋から寒に向けて杜氏たちが仕込んだ酒は早いものだと 年明けの2月から店頭に並ぶ

新酒が出来たと言う酒蔵の合図は その店頭に 写真のような杉玉(=酒林 さかばやし)を吊り下げ お祝いをする

最初青々とした杉玉は やがてお酒の熟成に合わせ 次第に色が茶色に変化してくる

新酒の時はまだまだ若く 6月~7月頃までは味はツンツンして 暑いひと夏を越さなければならない

すると酒の味がまろやかになり 美味くなって来るのは十月の頃からで その年いっぱいくらいがピークであろうか

年数が経てば経つほどにいい酒になる他のワインなど洋酒と違って 日本酒は極めて短期間の賞味期限なのだろう

因みに 3年5年 或いは10年経つと まるで焼酎の味わいになって来るし 場合によっては酸味が入って来る

カビによって造られ カビの微妙な働きで変化する日本酒は ちょっとした太陽光線や温度差によって微妙に影響を受ける

ところでお燗は余り熱くすると 味を損なう せいぜい熱燗でも55度ぐらいが限度であろうか

 

母は 一番美味しい日本酒を持って 毎年暮れにある加藤登紀子の『ほろ酔いコンサート』に出掛けていた

舞台で 冷酒のまま グイグイ飲んでは お登紀さんは上機嫌で歌うのだ

行く年来る年の思いを胸に その思いの丈を共有したくて行っていたのであろう

日本酒が矢鱈と恋しい季節になると そんな風に 妙に人恋しさがつのって来て仕方がない

                                                                                                                                      2004/10/28

 

 

 http://www.oomiwa.or.jp/index.html  大神神社(三輪明神)のホームページ 杉玉を酒林(さかばやし)とも呼ばれているが、日本最古の神社である大神神社では 杉の樹がご神体になっておられる。酒の神様でもある大神神社に対し、畏敬の念を払い、同時に当神社から戴く杉玉に、酒蔵元の杉玉は由来している。秋、山之辺の道をそぞろ歩き、豊穣の秋の感謝を、神社で捧げ拝礼する時、酒の味も然ることながら、美しい日本を充分に実感出来ると言うものであろう。尚今年の旧暦の9月9日は、10月30日で、主人を偲びながら一献傾けつつ、三回目の祥月命日を飄々とやり過ごすことであろう (櫻庵の軒下M)

 

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