木の芽

 

 

木の芽

 

 

 

 

あらゆる木々には 芽が出て当たり前だが

木の芽と言えば 山椒の芽に 相場は決まっている

だが信越地方や東北では 木の芽と言えば アケビの新芽のことらしい

そう言えば 山形のさる料亭で アケビの胡桃和えを頂いたことがある

雪の中で じっとしていたアケビの芽が 雪解けとともに一気に出て来る

その先端部分の七~八寸を茹でて アク抜きし 胡桃や胡麻などと和える

或いはあっさりと八方出汁で味わってもいいのかも知れない

雪国の人々は口々に その美味を賞賛し タラの芽など問題外と言う

 

それでも木の芽と言えば 山椒の芽である

これがなかったら 日本料理は成り立たない

櫻鯛の潮汁も アラ煮も 間の抜けたものになろう

鯛の潮汁では青物と言えば この木の芽だけを乗せる

他の青は一切不用であり そしてこの木の芽は食べるのが常道だ

よく椀に食べ残したり 抓んで 外に出したりする 外道もいいところだ

一緒に 食してこそ 意味があると言うものだ

 

又 木の芽を出す時は 両手で叩いて 

香りを出してから 乗せたり出したりする

 

更に山椒の木は堅いので すりこ木に使われる

 

 

 

山椒は日本全国何処にでも生えている

ひっそりと生えている様は 大都会の喧騒を嫌うらしく

洛北の鞍馬辺り閑静な地でないと よく育たないようである

昔は 山椒を摘む時 鼻歌一つでも叱られたそうである

 

花が咲き やがて花に 実がなる

六月下旬か七月に掛けてだろうか

最近ではスーパーで 袋にして 結構な量を売っている

但し参るのは 軸が一緒に付いているから 

軸を取るのが面倒だが 美味いものを作るのに 面倒もくそもない

私は 毎年その実を買って来て 塩漬けにしたり ジャコと併せて煮込む

酒 味醂 出汁醤油を適量鍋に入れ ジャコと実を一緒に煮込む

中火が原則で 決して強火にしてはならない 

汁気がなくなるまで かき混ぜながら煮る

意外と簡単に ジャコ山椒の佃煮が出来る

アツアツの白い御飯に乗せて食べる 茶漬けでもいい

鞍馬の名店・辻井さん 御免なさい

 

塩漬けにした実山椒は 二日酔いなんかには 最高だ

三粒でも 噛もうものなら 忽ち二日酔いはぶっ飛ぶ

「悪気を下ろし 宿食を治し 胸膈を緩め 虫積を逐い 腹を温め 胃を健にす」

 

 

古来 鰻の蒲焼には 実山椒か 粉山椒を振る

食味を深めると同時に 毒消しの効能があるからである

粉山椒は 上記の写真のような木の芽の皮を 秋に磨り潰して作る

 

ところが最近 生産が追い付かない理由で 温室栽培されている山椒もある

香り 味 風味 どれをとっても 露地ものに敵うわけがない

やはり時季のモノであろう

 

あああ 木の芽が乗っている櫻鯛でも 何でもいいから

病院の薬餌療法とは縁のない食べ物を食べたい

早く 元気になろう!

 

 

 

 

 http://www.kuramatsujii.jp/company.html (山椒の木の芽煮 鞍馬・辻井の紹介記事)

http://www.digistyle-kyoto.com/hyakumikai/hyakumi_30.htm  (黒七味 原了郭の紹介記事)

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