春の摘み草・野遊び

 

 

 

 

春の摘み草・野遊び

 

 

 今年の櫻花の時期は この長期入院の所為で 我が人生最悪の春となった 

その上異常気象はどうしたものだろうか 皆さまのご健康を祈るには些か面映いばかりだが 

例年だと 櫻の前後には 毎年春の摘み草採りに行っていた 

子供の頃は苦くて 嫌な食べ物だったけれど こうして大人になってみると 

何故か両親が躍起になって摘み草採りを教えてくれたのか 

意味がおぼろげながら分かるような気がして来るから 不思議だ

 

 

<お出掛け前に>

 

 春の野草は生長が早い とうが立ってしまえば 折角の香りも薄れて行く 

時季を逃がさないことだ 旬と言う言葉が死語になりつつある昨今では こう言うチャンスは欠かせない 

東京近郊では 四月上旬から下旬まで 関東北部では四月下旬からとなりそうだ 

ワラビ ゼンマイ コゴミ ヤマウドなどは 摘み草と言うより 山菜採りの方になるのだろう 

東北地方や長野方面では 雪が溶ける四月下旬から五月に掛けてであろうか

 

 場所;昔のように採れなくなっているのではなかろうか 東京なら 高尾山や奥多摩一帯 狭山丘陵 荒川上流 

     奥秩父方面 鎌倉山 北鎌倉付近 三浦半島 伊豆方面 房総半島など 結構点在しているかも知れない 

     関西では生駒山周辺 京都・花背などに野草が多く見られる

 持ち物;採ったものを入れる容器かポリ袋 根を掘ったり茎を切り取るナイフやミニスコップなどが必需品だろう 

     そして大切なことだが 歩き回る為の地図や植物図鑑 出来たら携帯出来る程度の本が欲しい 

     調べながら採る 一石二鳥と言うわけだ

 

  <食べられる春の野草>

 

 食べられる春の野草は意外に多いが 

味の良い食べられるものと毒性の強い食べられない野草があることに注意する必要がある 

 次のような野草は食べられるし 実に味の良いものである

 田んぼや清らかな小川の流れの傍には タビラコ タネツケバナ オランダガラシ セリなどが生えている 

又土手や野原には ツクシ タンポポ スミレ ノカンゾウ ノビル カタクリ ハハコグサ フキノトウ 

ユキノシタ ヨモギ ヨメナ レンゲソウなどがある

 これらの野草は一箇所に固まっていることはないので 探しながら散策し 発見する歓びが この醍醐味であるだろう

 一方毒性の強いものの代表格は毒セリである 

よく似ているが冷静になって判断すれば一目瞭然である 

毒セリには猛毒があって 死に至る場合があり 気をつけなければならない 

特に東北の冷たい小川沿いに生えている場合が多く 注意されたい 

普通のセリは白い根っこで良い匂いがするが 

毒セリには セリ特有の匂いはないし 根は大きく 

地下茎は黒ずんだ緑色をしている 注意して見分けることが必要だ

 

<摘み草料理>

 

 摘み草料理の大半は 若葉 若菜をよく洗って お浸しや和え物 汁の実に使われる 

ヨメナの御飯 卵とじ 天麩羅などが美味しいし ノビルの三杯酢はなかなかなものだ 

胡麻和えなどで美味しいのは オランダガラシ タビラコ タカクリ レンゲソウなどで 

天麩羅で美味しく戴けるのは レンゲソウやユキノシタであろう 

フキノトウもなかなかなモノで 細かく刻んで味噌汁に入れるか 

さっと湯がいてから 刻んで味噌と和え フキノトウ味噌にして 熱々の御飯の載せて食べる 

『ほろ苦き 恋の味なり ふきのとう』(久女)と言う感じかな 

これらの野草は栄養価び優れ 鉄分 カルシュームなどの無機質栄養やビタミン類 蛋白質などが多く 

更に植物繊維にも恵まれている

 

 但し野草はアクが強く アクを抜くには 熱湯に浸けた後 水で晒したり 食塩を強めに入れて湯がく 

それでもアクが強いモノは重曹を入れてアク抜きする 大体こんな面倒な手順を経て食べるようなモノに 

現代の人々が興味があるわけはない 七面倒なことはしないからである 

果物でもバナナが一番売れていて 何故売れるのか聞くと 面倒でないからだと言う 

辛い厳しい道を選ばず 安易な方安易な方と流れるのが現代人の常であるとすれば 

旬と言う言葉の持つ意味を喪失して当然なのであろう 

そう言う時代感覚と逆行する生き方こそ 大切な生き方だと思えるが・・・・・

 

 野草の摘み草は軽装で簡単に出掛けられ 春の霊気を身体いっぱいに体感すると言うものだ 

『万葉集』に 『春日野に煙立つ見ゆ少女(おとめ)らし 春野の莬芽子(うばぎ)採(つ)みて煮らしも』と言う歌があるが 

日本人の季節感を大切にする習慣は こんな古い伝承及び伝統から来ているのだろう 

お陰で私は 何事においても 先ず季節感を大切にする習慣が身に付いたようだ 

それらの手段として 季節の旬を感じさせる感性を磨くのだろう 

当家では 春先特に大切にされて来た行事の一つだ 

ハイキングがてら出掛け 夕餉には採って来た食材が食卓に上る そんな場面であろう 

皆さま!自然が再生する春の季節の 香り立つ味わいを味わってみては如何でしょう 

或いはせめて季節のお野菜を戴かれては如何でしょう

 

 ご自分で 野草採りなどなさらない方は 春の味覚を尋ねて 

京都・花背にある名摘み草料理旅館『美山荘』をお尋ねされては如何でしょうか 

序でで失礼かも知れないが その料理屋さんを御紹介しておこう 

素晴らしい雰囲気の名店であり 初代目の中東さんは 瓢亭の高橋さん 菊乃井の村田さんと

並び称されたほどの名調理人であったが 50代半ばで早世された 

今の御主人の2代目中東さんはまだお若いが お仲間うちの後押しもあって 順調に推移している 

北海道の洞爺湖にある『ザ・ウィンザー・ホテル・洞爺』内に 

『美山荘・洞爺』があった時 何時だったか あっと驚かされたものだが 

よく考えて見ると 野草・山菜の宝庫である北海道に支店がある理由も 頷けないことではないのであった

ちなみに 予約が取れないことで有名な銀閣寺近くの野草料理の『草食なかひがし』のご主人は

美山荘の先代の弟さんであり 自らが毎朝野草を取ってから 出してくれる 美味しいことは言うまでもない 

 

 

                                      美山荘ホームページの表紙写真

 

  http://www.miyamasou.co.jp/ (摘み草料理の名料理旅館『美山荘』ホームサイト)

 

 

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