桂離宮の櫻

 

 

 

 

桂離宮の櫻

 

 自分の絵にかまけていたら うっかり櫻のお話が途切れてしまった 

何たる醜態ぞ まだまだお話しなければならない櫻が多いのに 

そして再び大幅に読者を失うかも知れないと思いながら 今改めて書かせて頂こうと思います 

御室の仁和寺の御室櫻は満開 常照皇寺の九重櫻や御車返しの櫻も満開 

東北では仙台が満開になり そろそろ盛岡辺りに前線は到達した時期でしょうか 

石割櫻も気になるし 山形の櫻も気になっています 

弘前・松前・函館 そうして静内はこれからでしょう

 

 桂離宮の創建者は 八条宮智仁親王であり 彼の妃はキリシタン大名の娘でありました 

その影響でしょう 境内到る所に 幾何学模様が配置され 西洋文明の影響や手法が多種多様に使われているのです 

ここを発見したブルーノ・タウトが絶賛し「限りなき簡素と釣り合いの故に 最も近代的」とまで言わしめたほどでした 

建築物と庭園の絶妙な調和が優れていると言うわけでしょう この離宮は1615年~1616年に建築されたと言われ 

当初古書院だけでしたが 1641年に新書院 1658年に新御殿が次々に増築されて行きました 

雁行型のリズミカルな書院の美しさは 度重なる増築が作り出したものです 

ブルーノ又曰く「眼は思惟する」 どんなに驚いたことでしょう

 

 

 ここで申し上げたいことは 桂離宮の美の事細かな分析ではありません 

建築には幾何学模様の多用 そして黄金比がふんだんに使われており 

建築だけの論考もたくさんありますが 敢えて私は この離宮のある数少ない櫻をお話したいのです 

二葉の私が撮った写真の通り 春の盛りに行ったにも関わらず 

櫻は非常に少ないなと言う印象を受けられただろうと思われます 

上の写真は書院に掛かる山櫻の巨木で 下の写真は境内の石橋に掛かる通常の江戸彼岸系の枝垂れ櫻です 

つまり櫻は これでもかとてんこ盛りの櫻も それなりにいいのでしょうが 日本の庭園美の極致にある櫻は 

みな適度な配置と間隔に植えられていると言うことです 

龍安寺の石庭を覗く二本の枝垂れ櫻も そう言えるかも知れません 

櫻は他の樹 辛夷(こぶし)・ぶな・楢・岳樺(だけかんば)・檜・杉など 或いは広葉樹などと 

他の木々と 実によくバランスを取りながら 山には存在しています 

私は櫻の色彩を 新緑とのバランスの配色の結果だとさえ思えて来ます 

櫻は単体で充分美しいのですが 廻りの木々との調和があるからこそ 

本当により一層櫻の美しさが生まれて来るのではないかと

 

 御所・仙洞御所・修学院離宮などは 宮内庁に申請を 一ヶ月前に出してから 

御覧にならなければなりませんので その手続きが煩瑣だと敬遠されがちですが 

特別に保護してある理由は そこなりの理由があるのです 

どうか皆さま 各地に職員の案内者も付きますので ご存分にご活用賜りたいと存ずるのですが・・・・・ 

そして櫻は全く飛び抜けた美しさではなく 他の新緑との調和の中に 美があることもご理解戴きたいと存じています 

春は桂離宮 夏は御所や修学院離宮 秋は絶対に仙洞御所 是非お薦めです 

ここには紛れもない日本の美しさが存分にあるのですから

 

 

 

 http://sankan.kunaicho.go.jp/index.html (宮内庁 参観案内)

 http://www.mediawars.ne.jp/%7Em921320/a_map/more_01.htm (申し込み手続き書など)

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