花の色移りにけりな 鬱金花

 

 

                               新宿御苑内 八重の『鬱金』

 

 

花の色移りにけりな 鬱金(うこん)花

 

 

 櫻にも 様々な色がある

ほとんどが淡いピンクであるが

御衣黄(ぎょいこう)や 鬱金(うこん)は 花は緑色である

佐野籐右衛門家にある黄櫻は 文字通り黄色である

 

だが面白いことに

この鬱金など 色の種類が違う櫻は

蕾から 花開き そうして閉じるまでの間

素晴らしいドラマがあると言うことだ

 

確かに開いた時は 淡緑色であるが

花が咲き揃って満開になってから

花の色は徐々に変化して行く

 

淡緑から うっすらとした淡いピンクに変って行き

そうして 花芯だけ 深紅になり 花びらは白くなって行く

花の色 移りにけりなと言いたいところだが

その花の変化が実に微妙で 更に美しさの興趣を添えてくれる

 

そう言えば 根尾村の淡墨櫻も 氷見の姥櫻も

散り際に うっすらとグレー色になり

何とまぁ 上品な風合いになるのだろうか

 

そして散り際に 私も櫻だったのよと

そんな小さな主張をして 果てるのである

花の色は 大いに変化していいのである

 

最後 やや強めのピンクの芯で終わりたい

 

人は 人として生き 人らしく死にたいと言う

人に生まれてから ずっと付いて廻る それぞれの煩悩の中で

鬱金のように かくありたいと 願わざるを得ない

 

この鬱金こそ 『生老病死』すべて演じてくれ

最高の輝きと美しさを見せてくれるのである

 

                                             鬱金』 大写し 東大付属小石川植物園にて

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