河津櫻と吊るし雛

                                                賑やかな吊るし雛

 

 
          
 
 
河津櫻と吊るし雛
 
 
 
 
 未だ早い春の日 伊豆急に乗って 河津に行くと 駅周辺から河津川に掛けて 
 
辺りいっぱいに大きな花びらの櫻が咲いている 
 
突然変異として オオシマザクラとカンヒザクラの掛け合わせの花で 河津櫻と言う 
 
川沿いに約5000本以上だろうか ループ橋の方まで伸びている 
 
今年の河津櫻はやや遅いようだが 例年だと 既に咲いていて可笑しくない 
 
2月10日~3月10まで さくら祭りが行われるが 今年の開花には もう少し待たなければならないだろう 
 
又 ここ河津地区に奇異な文化がある お隣の稲取が本場だが 吊るし雛と言う風習があるのだ
 
 昔貧乏だったお宅のお嬢さん達に 親達は真剣に娘の幸福を願ったのであった 
 
お内裏雛を買ってあげることが出来ないが 手縫いで吊るし雛を始め 縁起モノだけを作って吊るしたものだ
 
 それらの雛を見ると 何故か ぐっと胸に迫り来るものがある 
 
何でもかんでも吊るせばいいものではなかった 
 
みなそれぞれに意味があったと言う
 
 
 
    <吊るし雛 それぞれの由来>
 
          金目鯛 この辺の特産で おめでたいのに欠かせない 紅いものは魔よけの意味があった
          唐辛子 虫除けに使われたが 同時に悪い虫(男)が付かないようにとの願いを籠めて
          羽子板 厄が付かないように 付いても跳ね除けるようにとの願い
           這い子人形 ハイハイとよくする子は丈夫である 我が子は丈夫でありますようにと
          達磨さん 七転び八起きの喩え通り 苦難にあっても立ち上がるようにと
          三角  香り袋 屠蘇袋 薬袋など すべて三角であった そこから無病息災を祈った
           巾着  すべてのお金が我が娘に集まるようにと 親心でしょう
          座布団 座布団の廻りでハイハイすることから 這えば立て 立てば歩めとの親心か
          鳩    鳩は咽喉がないと言われていて お乳を飲む赤ちゃんに喩えて
          草履  草履に喩えて 早く歩けますようにと
          猿っ子 去る=猿に掛けて 様々な災厄が去ってくれますようにと
           柿   柿には滋養がある 柿赤くして医者青くなるの諺から 病気に強くなるようにと
 
 そんな親心が 吊るし雛を作った 何だか涙がこぼれそうである 
 
僕の母の出は良家だったらしいのだが 決して裕福ではなく かなり困窮したお宅だったらしい 
 
そこで当家には代々伝わる享保雛と言う古いお内裏さま一対があったり 
 
立派な段飾りのお雛さまがなかったわけではないのだが 
 
母はそれらに余り見向きもしなかったようである 
 
あの優しい祖母との確執があったわけではあるまい 
 
その母は何故か 紙細工で 丁寧に雛飾りを作って 毎年それを自室に飾るのを楽しみにしていた 
 
私は何度もそのお雛さまが飾ってある光景を見たことがある 
 
お内裏さまと三人官女・五人囃子・左近の櫻に 右近の橘 三宝 ぼんぼりなど
 
すべてが見事な紙細工で 母は毎年楽しみに飾っていた 
 
千代紙などを使って手が込んでいて なかなかな凄い代物であるが 
 
母は何を思って そうしていたのだろう 当家には男子しか生まれなかったから 
 
自分の為だけの楽しみだったかも知れない 
 
当家に伝わる享保雛など 最早古くなっていて 京都の霊鑑寺に そろそろ納めなければならないかも知れない 
 
懇ろに弔いをしてくれるだろう 日田林市・豆田の人形の館とか 山形県谷地の鈴木家などに 
 
今でも大切に享保雛は保存展示されているが ずっと男系であった当家には
 
最もよく保存してあるのは 母が作った紙細工の見事な雛人形である 
 
今年も出してあげよう 母の部屋に飾ってあげようと思う
 
但し私は 母の足元だけは暗くないようにと そのぼんぼりだけを 
 
お棺の中に入れてあげたような記憶があるのだが・・・・・・
 

 

 

 

 
 上記写真は今朝 伊豆急の車窓から撮られた河津櫻の写真である 
 
後4~5日待たなければならないだろう 寒緋櫻と大島櫻との掛け合わせで 偶然に出来た櫻だ 
 
現在では河津は元より 関東近県で結構多く見掛けられるようになったようだ 
 
ピンク色が強く 大型で美しい櫻である 
 
例年20日過ぎには満開となって 河津では櫻のトンネルになるのである 
 
熱海・湯河原などの海辺から来てもいいが 
 
修善寺や 山越えで七瀧(ななたる)経由の 伊豆の踊り子コースで 
 
この河津に来ても なかなかいいものである
 
 
 http://www.kawazu-onsen.com/ 伊豆・河津町観光協会のホームページである
 
 
 
           満開の河津櫻
 
 
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