母の命日・ひたすら願う詩一篇

 
 本日日米開戦の日で 母の命日である 母は戦争を最も憎んでいた 母が死んだ時 泣いて泣いて どうしようもなかった そうしてお坊様から 泣くまいて櫻よ 今日はハワイ・真珠湾攻撃の日かも知れないが きっとお母さんは 仏が悟りを開いた日だよと 教えているんだよと 肩を抱いて下さった 近年幾らか和らいだ哀しみも 改めてふつふつと蘇って来る 我が母ながら いい人だった 後日調べてみたら 本当に釈尊が悟りを開いた日だった 有り難や御仏様が悟りを開いた日となれば ただ哀しんでだけはおれまい 一篇の詩を献じようと思う
 
    
 
       ブナの樹
 
    夏じゅう 
    夥しい葉をつけ
    荘重さを失わなかったブナの樹
 
    北國の晴れ渡った空に
    雁は幾たびか呼んでいた
    お前に降り掛かった
    責苦の冬の日々を
 
    冬はお前を辛く打ち皮を剥ぐ
    お前の無限を誇る額は
    ただの望楼に過ぎぬ
 
    冬中 お前はすっくと立ち尽す
 
    然しブナの樹は自らのうちに
    己を焼き尽くす
    孤独に救われ
    新緑によみがえる時まで
                    
              ( 享年48歳 亡き母・倭文子へ誓ふ )
 
 
         
 
 
 
      表題口絵の小田代ヶ原にある白樺の『貴婦人』の写真は
      尊敬する堂者引きさんのブログから お借り申しあげた
      http://dendo-annai.blog.ocn.ne.jp/ 日光を漂ふ
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