子供と櫻

 

 子供と櫻 花が咲き 爛漫たる櫻のもとで 

花咲爺さんのお話は 本当にあった話なんだよと 教えた人を思う 

ターシャ・テューダーさんのように 長生きはしなかったけれど 

彼女のように いつも自然体で花が大好きだった 

母になって 息子にそればかり 口癖になって教えた

息子は それを深く信じた 灰を蒔いて パッと花を咲かせる 

それは本当のことだと信じた 

ある日とても哀しい詐欺にあった時 

息子は詐欺師を信じた 

運悪く 詐欺師はある人に刺されて 死んでしまった

彼は弔いをしてあげた 

すると 夢の中に 彼が出て来たらしく 

パッと夢の中で 櫻を満開にしたと言う 

もう直ぐ櫻が咲くと言う啓蟄も過ぎた

寒い3月の話である 

 

次の日 四国から 連絡が入った 

明正寺で櫻が満開になったと言う知らせであった 

きっと 詐欺師さんにも 櫻は見えていると信じた  

染井吉野の櫻前線の前触れだったのかも と

その後 直ぐに櫻前線が北上して来た 

森山直太郎が未だ売れない

時代 柏と言う町で 町運営のFMに出て 

『さくら』を必死に独唱していたのを聞いた 

夢も花咲爺さんの話も歌も そっくりだとぽつりと言った

あの蒔いた灰も 咲く花も みな こころの話だと 

多分人生って きっと誰にとっても 

帳尻があって来るんだよなと言った 

その冬の初め 彼は死んだ 

櫻のもとに 遺骨を撒いて欲しいとだけ 遺書にあった 

これも 花にまつわる話の一つである 

2年経った今も 遺骨は 撒いていない 

適当な場所の問題だけではなく 哀しくてならないからである

もっと生きて欲しかったし 花咲爺さんになるまで 生きて欲しかったのだ

相模湾に散骨するのもいいかなとも思う 

毎年櫻海老として 蘇るかも

 

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